素晴らしき平凡

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2019/06/15(土) FENDER CUSTOM SHOP EXPERIENCE 新藤晴一+Todd Krause

2019/06/15(土)
FENDER CUSTOM SHOP EXPERIENCE”
Experience#1 Custom Order
新藤晴一ポルノグラフィティ) + Todd Krause(シニアマスタービルダー)トークステージ出演
@表参道ヒルズ スペース オー
11:00 開場/11:40 スタート(45分)
整理番号1100番代


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トーク内容、さっぱりわからなかったらどうしようとメモを取りながら聞いたので、ちゃんと記事にしておきます。
それ以外のところは私の所感などです。


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・雨。開場時間が11時になっていたのでその少し前には到着。そもそもヒルズ自体の開店も11時だったよう。
表参道ヒルズのエントランスには割と人がたまっていて、外の道沿いに入場列を作っていたらしい。確認して一度離れたのでわからない…
・オープンと同時にエントランスから、行列を会場のB1階に少しずつ下ろしていたみたいなんですけど、私達は別の入り口から降りてしまった…
しかし整理番号の呼び出しは外の行列を加味せずガンガン進めていたようで、ちょっと案内と動線がアレだな〜と思った… 多分早い番号は呼び出しに間に合わない人いたんじゃないかなぁ。
人を館内にためない措置なのだと思うので、なんとも言えませんが。
・スペース オー、初めて来たんですけど、整理番号でイメージしていたよりは狭かった。
気持ち上手寄りの真ん中、後方。オンステージの人が座ると見えるか見えないかってかんじでした。
少し後ろにしっかり脚ついた動画カメラも写真カメラもいるゾーンがあったので、どこかに公式レポート載ったりしないかな〜。
始まるまでもいろんな音楽がかかってた。Fenderユーザーさんの曲だったんだろうか?オカモトズさんは流れてたけど、ポルノはかかってなかったね…

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◾︎Opening Ceremony
1回目のトークステージだったので、オープニングセレモニーが頭にくっついている形でした。
登壇していたのは
Edward Cole (Asia President, Fender
Joe Reynoso (Director of Sales at Fender customshop)
Mike Lewis (Vice president of product development)
John Cruz (Senior Master Builder)
Tod Crause (Senior Master Builder)
の5名だった?のかな(敬称略)

・オープニングムービーが流れて、後に出てくるペインターさん?がひとりギターに向かって手で色をつけてる画が印象に残ってる
・すごい失礼かもしれないんですけど、どの方もロックが好き!という印象の見た目の方ばかりでニヤッとしてしまった。当然と言えば当然なんですけど。
・中でも社長のエドワード・コールさん、日本語もお上手だし、お客さんを煽るのも上手でずるいな〜と思った。日本語でハルイチサンと呼んでくれるのよかったです。
奥さんに呑んだくれてると思われるので、ちゃんと仕事してるって証明にみんなと写真撮ってもいいですか?とか。かわいいおじさんが多すぎるぞ…
・皆一言ずつスピーチ?お話をしてくださるんですけど、司会兼通訳の女性に目配せしながら、ちゃんと通訳の間をあけてくれているの、優しいなと思ったし、
リアルタイムでばーっとメモ?取りながら、翻訳スピーチしてくれるこの方もすごいなと思った(お名前失念…)。
途中晴一さんのお名前を噛んでいらしたんですけど、そりゃしょうがないよ〜と思ったし、ダイジョーブって言ってくれる社長さん…
・最後に社長権限で写真撮影。


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【↓ここからメモして聞いていた部分】
視界が良くはなかったので、トーク中心です。


◾︎オープニング後、ステージセッティングを変えて、トークステージスタート。
晴一さんのソロアー写がスクリーンに出る、出囃子映像みたいなのもあった。
下手側のステージ一段下?に司会、
下手にトッドさんと通訳さん、上手側に晴一さんと通訳さん。
座っている2人の後ろにいくつかギターが並べてある。ドクロ黒テレが置いてたのはわかるんですけど、あとは見えなかったのでわからない…。
晴一さん所有のもの以外にも、トッドさんが作ったギターも置いていたよう


◾︎司会さん、トッドさん、晴一さんの順で呼び込みだったかな?
司会はリットーミュージック・ふじいさん
別冊俺を編集した方?だそうで、ちゃんと本持ってきていて笑った。
晴)僕より緊張してるw
それとトッドさん、晴一さんそれぞれにFenderの方が後ろと隣についてくださって通訳されていた。お名前失念…
出てきてすぐ、座る椅子を指差し確認する晴一さん。

晴)世界で12人しかいないマスタービルダーが、自分のためにギターつくってくれる
スティーブ・ジョブズiPadつくってくれるようなもんよ!?

晴)クラプトンはどんな人ですか?訳してっ!
T)Gentlemen, top player
晴)知ってる!


◾︎新藤さんの持っているFenderギター紹介
(別冊俺のギター紹介ページ、文字をよけたもの?がスクリーンに)
・ドクロ黒テレ p48〜49
晴)テレキャスターは、俺がお前を弾きこなしてやるぞ!って気持ちにさせてくれる
これが僕の持ったはじめてのテレキャスだと思うんですけど
♪ギターフレーズ弾いてくれる(メリッサだったらしい!わからんかった…)

晴)今偶然(スイッチが)クリーンだったので… フェンダーのクリーンはリッチな音がする
司会)このギターのどんなところが好きですか?
晴)う〜ん、口で言わなくても良いように弾いてみました。

♪今度はクランチ(ハネウマリフ!これはわかった
シングルコイル、弾いたタッチが圧縮されずに?そのまま出てくる

この音を聴いたトッドさん、感想を
T)Sparkle 、きらびやか って訳してくれていた。
晴)きれいだよね〜、俺のこの子!

・クリームのテレキャス1962 p50
ネックの色が黒い
ネックが違うと、中域がねばる。楽屋で触ることが多い
黒テレときなり?テレのちょうど間くらい

・俺モデル p51右
晴)これ俺がつくったんです、トッドさん!訳してもらってもいいですか?(食い気味)
T)You made?
晴)めっちゃ売れたんです。
T) well done よくできましたって訳してくれてて笑う

・未登場のストラト ペイズリー p52〜53
いまは家で楽しく弾いてる、彼のことがわかってきたらライブでも使いたい
黒のマッチングヘッドと金属?のピックガード
昔親父が使ってたギターが納屋から出てきて、コレだせぇなって黒く塗ったのが、使い込むうちにはげてきたって、俺の中にストーリーがある
(納屋がgarageって訳されてるのじわる)

晴)(Fenderは)新品でもヴィンテージライクなものが持てる、それが嘘くさくない(音も含めて)。本物のレリック。
ね、トッドさん!レリックは難しいの?(口調ママです)
T)ギターは傷がついてはじめて本気で弾けるようになる。手元に来た時点でそれができる(のがレリック加工)。ちゃんと弾き込んだところの色が剥げているようにしてある


晴)都市伝説があって。都市伝説って訳せます?ケツの金属パーツが錆びたみたいになっているのも土に埋めてるらしいぜとか。鎖で、こうしてる(叩きつけるみたいなふり)とか。
どんなふうに(レリック加工)してるんですか?
T)チェーンは割と外れていない、hammer、scissors… ビルダーによっても違う。金属を加工した器具?ノミ?だったり
ギターをしっかり観察して、それに合うようそれぞれのものでレリック加工している
それを工房内で?共有したり。お互いのよい技術を盗み合う
晴)それがマスタービルダーですよね。仲はいいんですか?
T)健康的な競争はある。けどお互いに笑いあえるような存在。
ギターは皆さんが弾き込むことによって価値が上がってゆくんです
晴)(うんうん)


・赤ストラト 57 ジョンイングリッシュ p55右
・黒ストラト 2008 p55中
どちらもノイズレスピックアップをのせている
晴)赤は自分で↑をつけた。ライブだとどうしても周りに電線が多くてノイズが乗りやすい。
クラプトンといえばミッドブースターで〜(説明ができない晴一さん)
司会)そこに(トッドさんが作った)ギターがあるのでよかったら。
晴)(手に取って)あっ色が変わる、かぁっこいい〜コレ
フリップフラップ?っていう変色のストラトだったみたい、これも別会場に展示してあった)
T)That's very roud(っていってた)
♪クラプトンのレイラフレーズ弾いてくれた!
ブースターをかけないのと、かけたもの。
晴)…わかるぅ?


◾︎この時点で既に12:30
司会)晴一さん、ではそろそろオーダーのほうを…

晴)まいんちまいんちギターつくってるんでしょ?
T)36年、毎日つくってる
晴)めっちゃ変わったギターを作ってもらったほうがいいのか?
手打ちそばが自慢のお店でカレーうどん頼むみたいな… 看板のそばを頼むか…
ハンバーガーと寿司と訳していて笑う)
T)Challenge もちろん変わったセッティングのものをつくることもあるけど、大事なのはインスピレーション
晴)ひとつは、クラプトンのドンズバモデル。一方はね
T)市販されているクラプトンモデルのものは、(クラプトンに依頼されて作ったものと)全く同じスペックで作っている
晴)じゃあこれをクラプトンに渡したらハイハイって弾くってこと?
T)Yes. (クラプトンが依頼の)仕様を変えたら、市販クラプトンモデルのものも変える。
ただこの時期の音が良い、ということもあるので、この時期の、というカスタムもできます。ベースボールカードと同じですね
晴)><…ちょっと話しててください…
あのおじさん(クラプトン)毎年きてるよ日本に…
(めっちゃ眉間にしわw)


晴)ギルモアの(モデルの)特徴は?(ピンクフロイド
T)ピックアップが全部違ったり、とてもユニークな設定。
晴)(この音も)リッチでねぇ… 同じストラトでこんなに違う表現ができるんだって。
ギルモアねぇ〜〜><


晴)オリジナルカラーとか、モダンなストラトとか、マスターが考えた今の音楽に合うもの。音のバイト感?が合うものがいいな。そういうものって何か提案してもらえるんですか?
T)Two, ヴィンテージと新しいのを2本買うといい笑 これは冗談ですが。
例えばフレットも21フレットにするか、22フレットにするか?そもそもそんなに使うのか?と相談したけれど使わなかった(??)ということもある
晴)フレットも場合によっては増やせるのね?使うのかって話ですけど…
司会)今その話してましたね笑

 

◾︎
司会)すみません晴一さんそろそろお時間が…
晴)エッもう?!
伝わってるのかなぁこの機会が、プレシャスだということに… (トッドさんに)ちょっとLINEのID教えてください
T)ギターを作るにはemail、テキストメッセージ、写真を送ってもらったりして、相手とじっくり時間をかけて相談していく。もちろんですよ
晴) I want good guitar(何故か両手一本指タイピングw)
T)実際つくりはじめてから「やっぱりこうしたい」という仕様の変更も受けますよ、そこをつくり終えていなければ、ですが。


晴)(まだオーダーは)しないけど!しないけど、実際俺の手元に届くのはどのくらいなの?
T)ビルダーによっても違う、緊急のメンテナンスなどの優先順位もあるけど、トッドは1年以内には上げたいと思っている
晴)ほんとぉ?
司会)普通だと2年半くらいかかりますね


晴)まだ時間大丈夫ですか?マスタービルダーしか使えない木があるんですか?
T)いまは役割分担ができていて、マスタービルダーの為に木を選んでくるディレクターがいる。私達はファイルの中からこれという木材を選ぶだけでいいんですよ
晴)へぇ〜


晴)さっきの話に戻るけど、ギタリスト(?)のなかではマスタービルダーに対する都市伝説がたくさんあって。
どこまでマスタービルダーがやってるのか?っていう…ゴルゴ13みたいに目だけ描いてるのか?どこまでやっているんでしょうか?
(通訳さんの方を見て)訳してください。 …ゴルゴ13出てくるかな…?
T)全部を1人でやっているわけではない。
例えばビルダーの中には1人だけ、マスターペインターというのがいて、彼は私よりも塗装が上手い。スーザンという女性はパーツをアッセンブリー(選ぶ?)してくる、各々の仕事を責任持ってやっている。
マスターペインターの彼はインスタグラムで自分の仕事を公開している j n paint
晴)プロフェッショナルのサポートを受けながら、それを総括するのがトッドさん。
T)マスタービルダー達はコントロールフリークですので。Fenderはこのように作っても、ビルダーの誰が作ったかで非常に個性が出るんです


司会)(カスタムオーダーのお話は)晴一さんからのカタカタで進めて頂くとして…
(一本指キーボード…?)
T)ギターをつくるときは焦ってはいけない、じっくり考えて
晴)完成したらお披露目会とかしたいよね


◾︎12:50(既に時間オーバー気味)
司会)Fenderギターを手に、今後ギタリストとしてどんな表現を産んでいきたいか?
晴)Fenderのギターは、それこそハードロックもできるしブルースもできるし、ゆったらR&B、ソウル、どのオールジャンルの音楽に対応できるというか

だから自分のテレキャスも、今はバンドでポップスというかロックというか、そういうジャンルで弾いてるけど、まだ彼ももっと違う音が出せると思うので

この自分のギターで、他にどんな音が出るのか?どんなプレイができるのか?っていうことを、

自分のギターの中でもまだまだ見つけれると思うのでそれにチャレンジしたいなと、思います。

 

【↑ここまでメモ】
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ここと別に、ラフォーレミュージアムでのギター展示があったんですが、
このトーク直後に向かったところ、晴一さんのドクロテレはまだ届いておらず、時間を置いて出戻る羽目になるなどした。
さっき晴一さんが弾いてた、トッドさん制作のストラト、確かに不思議な色だった。FLIP-FLOPって書いていたかな?紫ベースなのに、光が当たるとオレンジに見えたりする。

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多分これはずっと言い続けてしまうんですけど、私はギターは弾けないし、めちゃくちゃ詳しいわけでもないです。
こんな人でも話聞きに行って大丈夫なのかなぁ?というのが片隅にずっとあったんですけれど、
実際はそんなに難しいこと考えなくても平気だったんだなぁと、少し納得したというか。
ものをつくっている人達の、大きく言えば表現をしている人達の信念のあるお話は、
ギタリストだろうがビルダーだろうがアーティストだろうが、たぶん根っこは変わらないんだなぁ、と思ったのでした。わからなくても熱は伝わる。おもしろかったです。
つくる人によって込められた熱量と、それで戦うギタリストのロマンみたいなものは、私にも感じ取れたような気がする。
わからないことに後ろめたさがずっとあったんですけど、なんとなくカッコイイ!でも別によかったんだなって気持ちになれたのは、ちょっとでも進歩だなと思う。

あと多分晴一さんは、あまりギターが詳しくない人にもわかりやすいよう、うまく話を持って行ってくれていたように思う。優しいなと思った。

オープニングセレモニーで社長さんが仰っていた、創立者レオ・フェンダーの言葉
“すべてのアーティストは天使です。そして私の仕事は、彼らに飛ぶための翼を与えることです。”
これがとても素敵で、印象に残ったので後から調べたら、この創立した方はギター弾けなかったんだそうでちょっと驚いた。
し、これもちょっと気が楽になったりもしました。
大事な翼なんだとしたら、どんな翼にしたいのか?そりゃめちゃくちゃ悩みもしますよね。
次の翼も素敵なものになりますように。そしてその姿をまた見られますように。

 


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